飼育環境
次に飼育環境の準備です。ファンシーラットは噛む力も強く運動神経も優れていますのでここで手を抜いてしまうと後々後悔することも多々あります。
Part 1 ケージ
まず最初にケージです。今回は自分の使用経験があるもののみ紹介します。なお、実験動物用のケージは省きます。
評価基準は以下の6つで、5段階の点数でつけていきます。
- 視認性
- 拡張性
- 価格
- 堅牢性
- メンテナンス性
- 通気性
① シャトルマルチ SANKO http://www.amazon.co.jp/dp/B01DTXW8OU
作りがとてもシンプル。受け皿が深いので床敷きの自由度も高いです。
受け皿の角が丸いので少しトイレを設置しづらい。避難・隔離用に一つあると便利。
② イージーホーム SANKOhttp://www.amazon.co.jp/dp/B00RJ047EO
複数種類があるが網目の狭い物がおすすめ。床板が金網の場合バンブルフット予防が必要。高さのあるものを選ぶと拡張を楽しめる。
③ ルーミィ SANKOhttp://www.amazon.co.jp/dp/B00UQ3174O
給水器は専用のものが必要。ほぼプラスチックのクリアなものだが扉の根本などは特に壊れやすくラットの自重だけでも破損の可能性あり。頼れる通気口が上面のみなので置き場所に少しだけ気を付ける。
④ ガラス水槽 GEX etc.http://www.amazon.co.jp/dp/B01GMBM9TA
丈夫で手に入れやすい。必ず合うサイズの金網蓋をつけ脱走対策をする。内側にシリコンが多いものは噛まれる可能性があるので注意。換気に注意。
⑤ 衣装ケースhttp://www.amazon.co.jp/dp/B001OCBJX0
形を自分好みに作成できるが噛まれて破壊される場合も多々ある。金網は内側から止めたり、プラスチックタイプの結束バンドは使わない。ケースと蓋に隙間ができないものを選ぶなどやられてから気づくものが多い。
⑥ グラスハーモニー GEXhttp://www.amazon.co.jp/dp/B07X8RW3WD
受け皿が浅いため床敷きはやや薄めにしか敷けない。プラスチック部位の破損に注意。
掃除はしやすい。
⑦ クリアケージ マルカンhttp://www.amazon.co.jp/dp/B001CKUGVU
尿はね等防止用にクリアカバーが付属しているものは便利。しかし、スノコなどの隙間にはいいったゴミを洗い流す作業や解体・組み立てが大変。こまめな掃除が必要。
⑧ フェイスティフェレットホーム PrevuePethttp://www.amazon.co.jp/dp/B00BK5F4D2
一度は憧れる大型ケージだが、海外性ゆえかパーツが曲がっていたりうまくはまらないものが少しあった。一度組み立ててしまうと簡単には分解できないものとなっているのでこまめに毎日掃除ができる人におすすめ。似たような商品がいくつかあるが左右両方の扉を開けれるもののほうが絶対に良いと感じた。横向きの網目が少ないので意外と物を引っ掛けづらいです。
以上になります。上記のもの使っている方いましたら感想など意見いただけると嬉しいです。
次回は給水器・床敷きの予定です。
飼育する前に
適性度
まず本当にペットとして求めている条件がラットに当てはまるのかということです。
ペットに対して求めているものは人それぞれあります。なので、もし納得のいかない点があるのであれば飼育を諦めてその他の動物を選択するというのも飼育者の責任だと考えます。
以下メリットでもありデメリットとも捉えられるであろうポイントを書くので参考程度に見てみてください。比較対象は一般的小動物です。
(全て個人の主観を含みます。〜の傾向があるくらいに見てください)
- 寿命が短い
- 活発的である
- 学習・記憶能力に優れている
- 様々な要因で病気のリスクがある
- 繁殖が容易
- 環境適応力が高い
以上がまず最初に考えられたポイントです。一つずつ少しだけ掘り下げます。
1 寿命が短い
一般的には、デメリットに思えますが将来的に終生飼育のビジョンが見えやすいです。
2 活発的である
こちらは逆にメリットとして見えがちですが、脱走に対してポジティブな姿勢だったり持ち前の運動神経により思いもよらない損害などが発生したりします。
3 学習・記憶能力に優れている
飼い主という認識、トイレの学習や簡単な芸の習得など楽しい面は多いですが一度覚えた脱走経路・方法なんかもしっかり記憶していたりします。
4 様々な要因で病気のリスクがある
研究者などからしたらモデルとしては優れていますが、ペットとしての飼育ではデメリットが大きいです。医療費もしっかりかかります。
5 繁殖が容易
増やしやすいというのはメリットではありますが想定外の繁殖があった場合すべての個体を管理するのはとても容易ではないので雌雄の管理には特に注意が必要です。
6 環境適応力が高い
丈夫であるというのは飼育者からしたらとてもメリットであると感じますが、野生下でも生きられるという意味でもあります。
次のステップ
オスを飼うか、メスを飼うか
単頭で飼うか、複数頭で飼うか
こちらもメリット・デメリットや生態を見ながら考えます。
オスの傾向
比較的穏和・温厚な個体が多く、猫のような距離感での飼育になりがちです。
メスの傾向
オスに比べ活発的な個体が多い印象で、犬のような距離感というイメージです。
単頭の傾向
・パートナーとしての感覚ができ愛情が強くなりやすい。
・喧嘩での傷害や病気の感染リスクが少ない。
・環境整備の頻度が少ない。
・運動量が少ない。
・ストレスが溜まりやすい。
(伊藤敬一、松井美預子 ラットの食塩嗜好に対する単独飼育と集団飼育の比較(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs1983/52/1/52_1_31/_article/-char/ja/)
複数頭の傾向
・喧嘩での傷害や病気の感染リスクがある。
・掃除などの頻度は単頭より多い。
・仲間間で運動によりストレス発散が行える。
・上下関係や性格により採餌量に差が出る場合もある。
・仲間間でのマーキングにより体が汚れる。
飼育環境に関しては後日また更新します。
飼育検討の手助けにしていただけると幸いです。
はじめまして
初めまして
以前はファンシーラットの繁殖・販売について書かせてもらっていましたが、現在は全て中止しています。
今後は飼育について情報の交換などができる場を作ることができればと思い改めて新規で立ち上げる形となりました。
基本的な内容は飼育経験からの一意見なので鵜呑みにせず参考程度に見ていただけたら幸いです。
今後の予定
- 飼育する前に
- 飼育環境
- 個体選び
- 気になる論文の摘要
ひとまずは上記の内容を不定期で更新する予定です。
その後は何かしら反応・リクエストいただいたものから書いていこうと考えています。
このブログの目的
このブログは単純にファンシーラットは可愛いから是非飼育してみて!ということが目的ではありません。どの内容にもメリット・デメリットを提示しファンシーラットに興味を持った人に対して飼育前後のギャップを無くし飼い主にもネズミにもいい環境を作ってもらいたいというのが最終目標です。
《注》
このブログでは2点安易に取り上げない内容があります。
- 病気の対応等の医療関係
- 主食を除く食べ物の可不可
この2点は確実な根拠・責任が取れない物が多いので経験からなる記事の作成しないつもりです。
載せる場合は全て引用先を添付します。
医療関係はネット等の情報に頼らず動物病院に連絡するべきだと思っています。
また、全ての記事商用利用のは一言いただけると嬉しいです。
ご理解よろしくお願いします。
どんな内容でも記事へのコメント又は、Twitter(https://twitter.com/rattus_town)のDMにお待ちしております。
記事のネタは常に募集していますので何かありましたら是非
...可能な限りは頑張ります。
korouke