飼育する前に
適性度
まず本当にペットとして求めている条件がラットに当てはまるのかということです。
ペットに対して求めているものは人それぞれあります。なので、もし納得のいかない点があるのであれば飼育を諦めてその他の動物を選択するというのも飼育者の責任だと考えます。
以下メリットでもありデメリットとも捉えられるであろうポイントを書くので参考程度に見てみてください。比較対象は一般的小動物です。
(全て個人の主観を含みます。〜の傾向があるくらいに見てください)
- 寿命が短い
- 活発的である
- 学習・記憶能力に優れている
- 様々な要因で病気のリスクがある
- 繁殖が容易
- 環境適応力が高い
以上がまず最初に考えられたポイントです。一つずつ少しだけ掘り下げます。
1 寿命が短い
一般的には、デメリットに思えますが将来的に終生飼育のビジョンが見えやすいです。
2 活発的である
こちらは逆にメリットとして見えがちですが、脱走に対してポジティブな姿勢だったり持ち前の運動神経により思いもよらない損害などが発生したりします。
3 学習・記憶能力に優れている
飼い主という認識、トイレの学習や簡単な芸の習得など楽しい面は多いですが一度覚えた脱走経路・方法なんかもしっかり記憶していたりします。
4 様々な要因で病気のリスクがある
研究者などからしたらモデルとしては優れていますが、ペットとしての飼育ではデメリットが大きいです。医療費もしっかりかかります。
5 繁殖が容易
増やしやすいというのはメリットではありますが想定外の繁殖があった場合すべての個体を管理するのはとても容易ではないので雌雄の管理には特に注意が必要です。
6 環境適応力が高い
丈夫であるというのは飼育者からしたらとてもメリットであると感じますが、野生下でも生きられるという意味でもあります。
次のステップ
オスを飼うか、メスを飼うか
単頭で飼うか、複数頭で飼うか
こちらもメリット・デメリットや生態を見ながら考えます。
オスの傾向
比較的穏和・温厚な個体が多く、猫のような距離感での飼育になりがちです。
メスの傾向
オスに比べ活発的な個体が多い印象で、犬のような距離感というイメージです。
単頭の傾向
・パートナーとしての感覚ができ愛情が強くなりやすい。
・喧嘩での傷害や病気の感染リスクが少ない。
・環境整備の頻度が少ない。
・運動量が少ない。
・ストレスが溜まりやすい。
(伊藤敬一、松井美預子 ラットの食塩嗜好に対する単独飼育と集団飼育の比較(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs1983/52/1/52_1_31/_article/-char/ja/)
複数頭の傾向
・喧嘩での傷害や病気の感染リスクがある。
・掃除などの頻度は単頭より多い。
・仲間間で運動によりストレス発散が行える。
・上下関係や性格により採餌量に差が出る場合もある。
・仲間間でのマーキングにより体が汚れる。
飼育環境に関しては後日また更新します。
飼育検討の手助けにしていただけると幸いです。